過去問対策6
(iTAC テクニカルエンジニア(ネットワーク)塾 Sコース 14回目 講義ノート)

最終更新日 2006/05/02
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 iTAC テクニカルエンジニア(ネットワーク)塾講義ノート 
   Sコース(全15回)  
     14回目---過去問対策6 

iTAC塾講義ノート

コース名

テクニカルエンジニア(ネットワーク)塾Sコース14回目(大阪)

講師

みずおか先生

日時

2000年9月10日

10:00〜17:00

場所

クレオ大阪東

内容

平成10年度問題

(概要)

今回の講義は、

平成10年度の過去問題(午後2問2) 平成11年度の過去問題(午後1 問1、問2、問4 )リンクはこちらを解きました。

以下にその内容をまとめます。


(平成10年 午後2 問2)

問題本文へのリンク      Aコースでの解説へのリンク ADD(01/01/12)

設問1

本文中の【 a 】〜【 j 】に入れる適切な字句又は数値を答えよ。

まず、【 c 】〜【 f 】のスイッチングHUBの性能から考えてみましょう。

【 c 】の
>CSMA/CDの【 c 】を防ぐため
は、コリジョン、または衝突が入ります。

これはいいですね。

【 d 】〜【 f 】

復習も兼ねまして、マスタリングTCP/IP P.89を見て下さい。

Ethernetフレームが2つ並んでいます。

上がDIX、下が元祖のIEEE802.3フレームです。

今はほとんどがDIXです。

あて先
MACアドレス
送信元
MACアドレス
タイプ データ FCS
6バイト 6バイト 2バイト 46〜1500バイト 4バイト
合計で64バイト〜1518バイト

図 DIX Ethernetフレームフォーマット

1フレームのデータ量をビット換算しましょう。

512ビット〜12144ビットです。

さらにEthernetでは微妙な同期を合わせるためにプリアンブルが先頭に8バイト付いてきます。

プリアンブルでは「10101010・・・」を繰返して送信元の刻みを送信先に知らせます。

本文のように10BASE-Tを使用していると、転送速度は10Mビット/秒です。

プリアンブルは 1ビット / 10M(ビット/秒) = 0.1マイクロ秒

もし、プリアンブルが無ければ、0.1マイクロ秒で刻める同期がお互い必要になってきます。

プリアンブルは8バイトもあるので、全体から占める割合が高いです。効率を悪くしています。

しかし、それをしないと、LANボード、LANカードに高い精度の周波数調整が必要になるので
値段が高くなります 。

・・・ということで、【 d 】にはプリアンブルが入ります。

また、Ethernetでは、連続転送が出来ませんでした。(HDLC、ATMは出来ます)

フレームとフレームの間にIFG(Inter Frame Gap)を12バイト付けます。

では、これらと10BASE-Tを使うとして時間換算してみましょう。

  プリアンブル フレーム IFG
  8バイト 64バイト〜1518バイト 12バイト
ビット換算 64ビット 512ビット〜12144ビット 96ビット
転送時間 6.4μs 51.2μs〜1214.4μs 9.6μs

つまり、最小フレーム長64バイトでは1パケットの転送時間は、

6.4+51.2で57.6μsになります・・・【 e 】

これにIFGの9.6秒を足して 67.2μs。

1秒に送れるパケット数は、 1(s)/ 67.2(μs/パケット) = 148,880.9パケット/秒になります。 ・・・【 f 】 

これは、平成10年の午後2の問題ですが、1年後の平成11年の午後2でも同じような問題が出ました。

平成11年午後2問2 設問4

【 a 】〜【 e 】はこの説明を見ただけで解けます。解いてみてください。

この問題では
>最小フレーム長は、64バイトのデータ部分と・・・
と書いてくれてますが、

平成11年では、
>(d)IEEE802.3最小フレームを転送する時間は、【 l 】マイクロ秒
と、いきなり書かれています。知ってて当然ということです。問題は進化していってます。

このように、去年でたから今年は出るか?と考えますと、答えは出ます。

そして、さらに発展して出題されます。

スイッチングHUBの性能の問題も、平成10年ではワイヤスピードを求めるまででしたが、
11年では、
>フォワーデイング処理能力で十分かどうか答えよ。

と出ています。

これに関連付けて、平成11年午後2問2をやりましょう

☆ 理論最大負荷

表2

ポート構成に注目してください。

ポート構成 10BASE-T又は100BASE-TX:12ポート 10BASE-T又は100BASE-TX:2ポート
10BASE-T :12ポート

100Mbpsで12ポートから入ってきます。

入ってくるフレームの構成は10BASEでも100BASEでも一緒です。

何が変わるかといいますと、 転送時間が変わってきます。

ここで問題です。

10Mbpsでは 14,880.9ppsでした。

100Mbpsの場合と1Gbpsの場合を求めてみましょう。

100Mbpsでは148,810pps、1Gbpsでは1,488,095ppsですね。

100Mbpsでのワイヤスピードは148,810ppsです。

理論上最悪の負荷値は

148,810×12=1,785,720ppsになります。

これが十分か十分でないかと言うと、

表2を見てください。

フォワーデイング速度 各ポート      :ワイヤスピード
システム全体:1,280,000PPS
公表なし

このスイッチングHUBは1,280,000ppsしか処理できないので

1,785,720pps > 1,280,000pps で十分でないということになります。

ついでに、d,e,fの穴埋めもやってみましょう。

>各ポートでの同時通信が発生した場合、【 d 】の危険性があるね。

処理しきれないことをd=ブロッキングといいます。

>一つはポートごとに用意されている【 e=パケットバッファ 】によって、転送データは一時的に蓄えられます。

一杯になったらバックプレッシャーです。

CSMA/CDはコリジョンを検出すればパケットを出すのを止めました。

バックプレッシャはパケットバッファが一杯になったら強制的に「衝突した」と情報を流し、送信を止めさせます。

>全二重接続時は利用できないという問題があります。

なぜ?

全二重では衝突が起きないためです。

全二重ではIEEE802.3xが用意されていて、ポーズ信号(そろそろパケットバッファが一杯になるので
送信を控えてください)を出します。

☆☆☆

このように、平成10年、平成11年と出ていて、発展してます。

つまり、平成12年では表2で

・バックプレーン
・ロードシェアード
・ストア&フォワード
・VLAN
・フロー制御

この辺りが怪しいです。マスタリングTCP/IP P.101〜105をよく読んでおいて下さい。

何度も言いましたが、昨年でたからといって、今年でないだろうという考えは止めて下さい。

スイッチングHUBの方式にはストア&フォワードとカットスルーの2種類があります。

今はストア&フォワードがメインです。カットスルーの方がスループットいいのになぜでしょう?

カットスルーには致命的な問題があるからです。調べて置いてください。

☆ スパニングツリー ・・・ これも出ています。

マスタリングTCP/IP P.104で紹介されているしくみをチェックです。

マスタリングTCP/IP P.105にはIEEE802.1Qと言うのがあります。

今年の試験では、ワイヤスピード 148,810pps、Ethernetフレームの最小フレーム長64バイトは常識です。

**********

では平成10年に戻りましょう。

【 c 】【 d 】【 e 】【 f 】はやりました。

本文中の数字を確認しましょう。

>実効速度は約7.6Mビット/秒以上を確保できる。

とあります。その数字の根拠は?

実効速度=通信速度×伝送効率です。

伝送効率=実効速度/通信速度 = 7.6/10= 0.76

伝送効率=必要なデータ / 全体のデータです。

全体は67.2μsです。これに0.76を掛けてみて下さい。

67.2×0.76=51.072 ・・・見覚えがありますね。最小フレーム長です。これが根拠です。

あと、約7.6Mビット/秒以上この”以上”の意味、、、この辺も今年はクサイです。

逆に最大フレーム長では伝送効率はどうなるでしょう?

12144/(12144+64+96)=0.987です。

【a】【b】

>B電源の瞬断対策(【 a 】の導入)などの信頼性向上対策が必要であると考えた。

>W3S2のファイルヘのアクセス時間が【 b 】なったり、転送の中断が多くなったりすると想定される。

【a】はUPS、【 b 】は遅くなったりとか悪くなったり・・・です。

【 g 】

>A ユーザのWWWブラウザは、【 g 】というプロトコルで振分けサーバにアクセスする。

【 g 】は振り分けサーバの方式です。

ブラウザですから、HTTPです。

平成11年午後2問2にも振り分けサーバが出ています。

目的は2つあります。負荷分散と二重化です。

(解答) 

[a]:UPS

[b]:遅くor悪くなど

[c]:コリジョン、または衝突

[d]:プリアンブル

[e]:57.6

[f]:14,881

[g]:HTTP

設問2 

H君は、ネットワークの性能評価に関して上司から指摘を受け、ネットワークに問題
がない理由を考え直した。本来ならばどのように考えるのが正しいか90字以内で述ベ
よ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

本来ならばどのように考えるのが正しいかを問われています。

90字で・・・いきなり午後2らしい問題です。

本来ならばどのように考えるのが正しいか、、です。

ですから、解答は、

本来なら

「ど」

のように考えるのが正しい。

この「ど」を埋めましょう。それを意識すれば筋がずれることがありません。

H君はしかられています。

>“ネットワークの性能については、もっと直感的に判断できるのではないか” と指摘を受けた。

もっと直感で考えろ!と言ってます。

H君はなぜこんな計算をしたのでしょう?

クレームの多い理由は

>@ネットワーク(専用線、ルータスイッチングハブなどの機器)の性能に起因する問題、

>Aサーバに起因する問題

>に分けて考えることにした。

です。で、@で怒られました。

ネットワークの性能に起因する問題なら、全てのW2Sのユーザからクレームが来るはずです。

問題がないのであれば、サーバに問題があるはずと考えるのが正しいでしょう。

(解答) 

ネットワークの性能に起因する問題なら、全てのW2Sのユーザからクレームが来るはず。

問題がないのであれば、サーバに問題があるはず。(66)

設問3 

振分けサーバ方式に関する次の問いに答えよ。

(1)現行方式から振分けサーバ兼用方式に変えると平均待ち時間はどのようになるか
述べよ。また、その理由を、現行方式の三つのM/M/1、サーバ振分け兼用方式を
M/M/3の待ち行列モデルに当てはめて100字以内
で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

平均待ち時間はどのようになるか理由を問われています。

いよいよ待ち行列です。

一般的な考えです。

マクドナルドがあります。カウンターが3つあります。

並ばせ方が違います。

|
窓口 | 窓口
|
窓口 | 窓口 -- --
|
窓口 | 窓口
|
3つのM/M/1になります。
マクドナルドはこちら
|
|
M/M/3になります。
銀行はこっちです。

待ち行列もモデルは、○/○/○/○で表されます。
○/ ○/ ○/
到着
分布
サービス時間
分布
窓口数 行列の
制限

到着分布

D・・・一定間隔
M・・・ランダム

ネットワークの世界ではMになります

サービス時間分布

D・・・一定間隔
M・・・ランダム

こちらはD、M両方あります。

Dはどんな時でしょう? ATMはセル長が一定ですからDになります。

窓口数

1かnです。

行列の制限

10人以上は並ばせないとか制限がある場合に使いますが、一般には使いません。

設問には 3つのM/M/1と書いています。上の図では、左が3つのM/M/1で、右はM/M/3になります。

この場合、

|
W3S1 | W3S1
|
W3S2 | W3S2 -- -- [振り分けサーバ]
|
W3S3 | W3S3
|

です。これの違い

ここで、M/M/3側に1〜9を好きなように振り分けます。そして、3つのM/M/1側には、

それを、W3S1,W3S2,W3S3の順で埋めていきます。

|
W3S1 F D E | W3S1
|
W3S2 A @ B | W3S2 -- -- [振り分けサーバ] F A C D @ H E B G
|
W3S3 C H G | W3S3
|

これの平均待ち時間を求めてください。

右の方がばらつきが小さくなります。

ばらつきが大きい方が待ち時間が長くなります。

(解答) 

平均待ち時間は短くなる。

3つのM/M/1モデルより、M/M/3の方が、ばらつきが小さくなる。(47)

(2)CPU使用率の関係が3台のW3S間でどのような状態になっていれば、期待どおり、
負荷の分散が図られたと言えるか。その判断基準50字以内で述べよ。

(解答) 

3つのW3SのCPU使用率がばらつきなく、ほぼ同じ状態に分散されたかどうか(37)

(3)サーバ振分け機能を実現するに当たって、H君は振分けサーバ兼用方式の方が振分
けサーバ専用方式に比べて良いと判断した。その理由40字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

理由を問われています。

専用と兼用の違いです。

図4と図5を比較してください。

図4では負荷が分散されているのに対して、図5は振り分けサーバのW3S1だけが使用率が低いのがわかります。

(解答) 

振り分け機能はCPUに負荷があまりかからないので、全体の負荷が分散されない。(38)

設問4 

二重化ネットワーク案(図6)で、ISP1の障害やルータ1、DNS1が故障のとき、ユ
ーザのWWWブラウザからW3S1へのアクセスがなぜISP2経由でできるようになるか。
その動作概要120字以内で述べよ。ただし、DNSやNATの動作、及びIPアドレスの解
決を含めること。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

動作概要を問われています。

さらに、DNSやNATの動作、および、IPアドレスの解決も含めることです。

W3Sの内部アドレスをA、W3SのNAT1側公開アドレスをB、W3SのNAT2側公開アドレスをCとしましょう。

>B NAT (Network Address Translator)は、内部アドレスと公開アドレスの二つ
>の異なるIPアドレスを1対1に対応づける機能をもった装置

と書いてます。テーブルを持っています。

NAT1側はB⇔A、NAT2側はC⇔Aに置き換えます。

DNSにはプライマリDNSでW3S1⇔B、セカンダリDNSでW3S2⇔C

の情報を持っています。

JPNICにはDNS1をプライマリ、DNS2をセカンダリと申請しておきます。

外からつなぐ場合、DNSに聞いて送信します。

DNS1orルータ1orISP1が壊れました。

すると、DNS1に達することが出来ません。ですから、DNS2に切り換えると、W3Sの値はCになります。

これをまとめてください。

このまま解答するのは難しいです。

上で書いたように、W3Sの内部アドレスをA、W3SのNAT1側公開アドレスをB、W3SのNAT2側公開アドレスをCと

最初に書いてみましょう。原則は3つ入れることです。

字余りになったら、何がテーマか考えましょう。今回はアドレス解決がテーマです。

(解答) 

W3Sの内部アドレスをA、W3SのNAT1側公開アドレスをB、W3SのNAT2側公開アドレスをCとする。

正常時はプライマリのDNS1でBを知りBはNAT1でAに変換される。

DNS1への通信が不能時はセカンダリのDNS2に切り替え、Cを知りCはNAT2でAに変換される。(120)

設問5 

H君の報告書に対する上司の指摘に関して、次の問いに答えよ。

(1)上司はH君がユーザからのクレーム対策を急ぐあまり、W3S2の性能改善にとらわ
れすぎていないかと指摘しているが、ほかに考えられる問題は何か。100字以内で述
べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

ほかに考えられる問題を問われています。

>(1)H君の対処策はサーバの性能改善とネットワークの信頼性向上であるが、これでユ
>ーザからのクレームが本当に減るのか
。W3S2の性能改善にとらわれ過ぎてはいないか。

と言われています。H君か解決しなければならないのは何でしょう?

上司が言ってくれています。サーバの性能改善と信頼性向上です。

クレーム処理で性能改善ばっかりやって、信頼性向上を忘れてたようです。

信頼性向上のキーワードは稼働率(使えない時間を減らす)です。

本文を読んでいると、何か書いてましたね。

>これを改善するには、

>@W3Sの高信頼化、

>A専用線とISPの二重化、ネットワーク機器の故障対策、

>B電源の瞬断対策(【 a=UPS】の導入)

>などの信頼性向上対策が必要であると考えた。

です。@ABはちゃんと考えてます。ほかに考えられる問題は?です。

ちょうどいい具合に表1があります。

原 因 中断件数 中断時間/件
ア:専用線障害、ISP障害 平均2時間
イ:ルータなどのネットワーク機器の故障 4 平均3時間
ウ:近くへの落雷による電源の瞬断 1 4時間
エ:入居しているビルの電源設備の法定点検 平均6時間
オ:W3Sの故障 2 平均3時間
カ:W3Sのファイルバックアップ 12 平均30分

この中で、ア、イはAで考えてます。ウはBで考えてます。オは@で考えてます。

考えられてないのはエとカです。

この対策について考えなければなりません。

(解答) 

信頼性向上のため問題を考えなければならない。その中で表1の入居しているビルの電
源設備の法的点検で1年間に12時間、W3Sのファイルバックアップで6時間中断している点。(83)

(2)上司は図6に示す二重化ネットワーク案のRシステム運用ガイドラインの見直しを
H君に指示した。障害への対応及び負荷バランスの管理に関して新たに盛り込む事項
は何か。それぞれ40字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

障害への対応に関して新たに盛り込む事項

負荷バランスの管理に関して新たに盛り込む事項を問われています。

二重化ネットワーク案の障害対策は

>CISP1は常時使用、ISP2はバックアップ用とする。つまり、ISP1の障害やルータ1、
>DNS1が故障の場合は、ISP1からISP2経由に切り替わる。

です。障害時にはISP1からISP2に自動的に切り替わります。

ってことは、これはセットで考えてください。

自動切換えがあれば、自動復旧も必要です。

負荷バランスに関しては、

負荷バランスをどうするのか?です。

その伏線は

>なお、ファイルは各会員企業ごとにまとめて同一のW3Sに配置している。
>しかし、これら三つのW3Sの負荷の実態は分かっていない

です。

(解答) 

・障害対策

障害時のISP1からISP2への自動切換えとともに、自動復旧も盛り込む(35)

・負荷バランス

負荷の実態を把握し、バランスが崩れた時の判断基準を明確にする(30)

(3)二重化ネットワーク案(図6)と比べ、上司が示したネットワーク負荷分散案(図
7)の長所と短所を、それぞれ40字以内で述べよ

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

長所と短所を問われています。

図6と図7の比較です。

比較と出たら、いつもの7要素

    図6 図7
機能性      
運用性 管理    
性能 応答時間
通信速度
○専用線が太いので  
安全性 セキュリティ    
信頼性 稼働率
DNS1にたどり着けない時迂回ができる

スイッチングHUB1が落ちても通信できます
経済性 通信料金   ○専用線の通信料金
拡張性      

 

(解答) 

・長所

○もし、スイッチングHUB1が故障発生時でも、切り替えることにより通信できる(34)

○ISP1側の専用線の帯域が4.5MHzなので通信料金が安く、経済的である。(37)

・短所

○ISP1側の専用線の帯域が4.5MHzなので通信速度が遅く、性能面で劣る。(36)


(平成11年 午後1 問1)

問題本文へのリンク       Aコースでの解説へのリンク

設問1 

ネットワーク構成に関する次の問いに答えよ。

(1)【 ア 】〜 【 ウ 】に入れる適切な字句を答えよ。

スパニングツリー機能・・・マスタリングTCP/IP p103の下を見て埋めてみてください。

(解答) 

[ ア ] スパニングツリー
[ イ ] ループ(状のLAN) 
[ ウ ] IEEE(802.d)

(2)【 a 】に入れる適切な数値を答えよ。

aは、CIRの合計です。

各支店は16kb/sです。

何店舗ありますか?
16×20=320Kb/sでいいですね。

(解答) 

320(kb/s)

(3)夜間のデータ転送に必要な高速ディジタル回線上の通信速度(kビット/秒)を求
めよ。答えは小数第1位を四捨五入して整数で答えよ。ここで、オンライン処理の更
新データは1日当たり3×10^8バイト発生し、データ転送の伝送効率は通信速度の
70%とする。

計算問題ですから、数値を書き出してみましょう。
データ量 3×10^8バイト
効率 70%
通信速度を求めます。
時間は3時間

3×10^8×8 / (x × 0.7) = 3×60×60
x = 3×10^8×8 / (3 × 60 × 60 × 0.7) 
= 317.4603kbps

丸め、有効数字、単位のチェックはOKですか?

単位:kビット/秒、有効数字:小数第1位を四捨五入して整数

→317kb/s

(解答) 

317kビット/s

(4)巻末付表を参照し、【 b 】に入れる適切な数値を答えよ。

表より、384kbpsです。

(解答) 

384kb/s

ここで、問題です。

問題どおり、384kbpsの専用回線を使うとしましょう。

接続機器はレンタルとします。

本社〜物流センタは29km、使用時間は3時間、1ヶ月20日とします。

月額使用料を求めてみましょう。

また、ISDN基本インターフェース3回線(Bチャネル6本)での月額使用料も求めてみましょう。

☆ 専用回線

384kbps、29km

通信料金は365,000円

回線接続装置

19,000×2=38,000円

合計で 365,000+38,000=403,000円

☆ ISDN

屋内配線使用料 60円

回線接続装置使用料 1,700円

基本料 3,630円

で、5390円。3回線が両方なので 5390×2×3=32,340円

通信料金

29km、深夜・・・120秒 10円

3×3600/60 = 180度数

180 × 10円 × 6本 = 10800円(1日)

10800円 × 20日 = 216,000円

合計で 32,340+216,000 =  248,340円

(5)3種類のWANについて、それぞれ別の通信サービス業者を利用することによって、
可用性向上の観点から期待できることは何か。25字以内で述べよ。

3種類の・・・とは、フレームリレーとISDNと高速デジタル回線です。

例えば、NTT一社でフレームリレーとISDNと高速デジタル回線を契約した時よりも、

別会社で契約した時のメリットです。

サービスは違っても、全て1つの建て屋です。

1社の通信事業者より、3つ同時に不通になる確率が極めて低いです。

(解答) 

1社よりも、3つ同時不通の確率が極めて低いため(23)

設問2 

次のそれぞれの障害が発生したとき、支店1からのオンライン処理はどのようなバッ
クアップ経路を利用するか。それぞれ経由するルータ名をすべて答えよ。

(1)本社のハブHUB22の障害

R21障害時は R11→R21→R22→R21
ルータだけ答えるのでこれでいいでしょう。

(解答) 

R11→R21→R22→R21

(2)本社のルータR23の障害

HUB22の障害
R1→R23へルーティングされますけど、ここからどうなるでしょう?
本文中に

>HUB22、HUB23は、援続されるS-HUBの【 ア 】機能とR23、R24のルーティング機能によって相互にバックアップする。

と書いています。

R1→R23→R24(→HUB23→SHUB1→S1)
でいいでしょう。

(解答) 

R1→R23→R24

ありふれた問題です。

しかし、1)に関しては、ダイナミックルーティングでルータ同士が情報をやりとりしています。

2)ではスイッチングHUBがスパニングツリーを使っています。

R23 -- HUB22 -- S-HUB1
R24 HUB23 S-HUB2

スイッチングHUBは最初、この線しかないと考えています。しかし、障害発生(HUB22故障)時には、逆に

R23 HUB22 S-HUB1
|
R24 -- HUB23 -- S-HUB2

この線が生きてきます。

簡単な問題に見えますが、じっくり考えると、奥が深いです。

設問3

ISDNによるバックアップに関する次の問いに答えよ。

(1) 【 エ 】〜【 キ 】に入れる適切な字句を答えよ。

(解答) 

[ エ ] デフォルトゲートウェイ または デフォルトルータ
[ オ ] ルーティング
[ カ ] 本社LAN,R22
[ キ ] R22

(2)R1上の経路情報(本社LAN、R21)は、動的に定義されるほかの経路情報とは異な
り、固定的に定義されている。この理由を30字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

理由を問われています。

ダイナミックではなく、手動で書いてます。

ISDN経由です、・・・分10円です。従量課金です。

ってことは、30秒に1回課金されます。

ISDNは従量課金なので、不必要な経路情報の交換で経費が掛かるためです。

解答) 

ISDNは従量課金ゆえ不必要な経路情報の交換で経費が掛かるため(30)

(3)FR網が障害のとき、支店と本社間のバックアップ経路は物流センタを経由する。
物流センタを経由せず支店と本社間を直接ISDNでバックアップする案に比べ、この
案が優れている理由を30字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

優れている理由を問われています。

支店の数は20ヶ所です。

フレームリレー網が壊れました。

本社のISDNはBチャネル1本です。

物流センタは1次群インタフェースです。

優れている点ですから、

物流センタISDNは1次群インタフェースなので、

FR網が故障しても、全回線同時にバックアップできる点でいいでしょう。

(解答) 

物流センタは一次群速度で、複数支店のバックアップが出来る点。(28)


(平成11年 午後1 問2)

問題本文へのリンク     Aコースでの解説へのリンク

設問1

本文中の【 a 】、【 b 】に入れる適切な字句を答えよ。

aは携帯電話、bはPHS。これはいいですよね?

(解答) 

[ a ]:携帯電話

[ b ]:PHS

設問2 

モパイルアクセス環境に必要なISDN基本インタフェース回線数に関する次の問いに
答えよ。

(1)本文中の記述に従って、最繁時呼量を求めよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

最繁時呼量を問われています。

>営業部員50人が利用し、1回の利用における接続時間は
>6分で、接続の最繁時集中率は0.2最繁時間帯は午後5時から6時とする。
>一人当たり1日5回の接続を見込み、合計1日30分、1か月に10時間接続する。

5回×6分×50人×0.2 / 60 = 5(アーラン)

(解答)  5アーラン

(2)呼損率を0.1とし、巻末付表を用いて必要な最少Bチヤネル数を求めよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

最少Bチヤネル数を問われています。

(練習問題)

この場合の呼損率が0.001、0.005、0.01、0.05、0.1でのチャネル数を求めてください。

解答

0.001 14
0.005 12
0.01 11
0.05 9
0.1 8

(解答)  8チャネル

設問3 

モパイルアクセス環境の経費に関する次の問いに答えよ。移動体通信サービスの通信
経費は、基本料金(月額)と接続時間に応じた通話料金とからなる。基本料金は1加入
当たり月額1,000円とする。通話料金は、距離によって異なるが、ここでは計算を簡便
にするため、常に接続時間45秒ごとに10円とする。本店側にかかる通信経費は含めない。

(1)営業部員一人の1日当たりの通話料金を求めよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

最少Bチヤネル数を問われています。

1日当たりの度数は

↑ 6分×60秒/分 / 45秒 ↑ = 8度数

8度数 × 10円 × 5回 = 400円

(解答)  400円

(2)営業部員全員の月額通信経費(基本料金と通話料金の合計)を求めよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

月額通信経費を問われています。

400円 × 20日 + 1,000円 = 9,000円 (一人あたり月額料金)

9,000円 × 50人 = 450,000円

(解答)  450,000円

ここで問題ですが、

設問2(2)では、8本必要と計算されました。

しかし、本文中には、

>この前提で計算し、 将来の接続時間の伸びも考慮してISDN基本インタフェース回線数は6回線とした。

と書いています。問題ないでしょうか?

1回線でBチャネルは2本ですから、問題ないですね。

(3)アクセスサーバとターミナルアダプタの年間リース費及び年間保守費の合計を求め
よ。ターミナルアダプタはISDN基本インターフェース回線の数だけ用意する。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

年間リース費及び年間保守費の合計を問われています。

本文中に、
>年間リース費は441万円余りになった。

とあります。これの根拠はなんでしょう?

貸し与えるモバイルPCと通信カードはそれぞれ、30万円と2万円です。

50人 × (30万円+2万円) = 1600万円。

月額リース率は2.3%なので、 1600万円 × 0.023 × 12ヶ月 = 441.6万円です。

ではアクセスサーバとTAではどうでしょう?

I
S
D
N
---ISDN--- [ TA ] ======





|
---ISDN--- [ TA ] ======
---ISDN--- [ TA ] ======
---ISDN--- [ TA ] ====== -----
---ISDN--- [ TA ] ======
---ISDN--- [ TA ] ======

このように、TAは6台、アクセスサーバは1台必要になります。

買い取ったらいくらになるでしょう?

1,000,000円 + 6 × 50,000円 = 1,300,000円

リース料は

1,300,000円 × 0.023 × 12ヶ月 = 358,800円

保守費は

1,300,000円 × 0.1 = 130,000円

合計は 358,800円 + 130,000円 = 488,800円になります。

(解答)  488,800円

設問4

L君の考えた接続時間短縮策とは何かを、15字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

接続時間短縮策とは何かを問われています。

さあ、どうしましょう?

画像をなくしちゃいましょうか?それでは親しみがなくなっちゃいますね。

必要最小限にする・・・の方がいいでしょう。

(解答)  画像を必要最小限にする。(11)


(平成11年 午後1 問4)

問題本文へのリンク     Aコースでの解説へのリンク

いきなり問題です。

このシステムでのセンタ〜大阪間の月額使用料を求めてください。

64kbps高速デジタル回線、東京〜大阪は408kmです。

1,700×2 + ↑ (408-240)/ 20 ↑ × 1,700 + 154,000 

= 172,700円

設問1

ネットワーク管理システムに関する次の問いに答えよ。

(1)本文中の【 a 】〜【 c 】に入れる適切な字句を答えよ。

aは自動探索です。あと、RMON、MIB、SNMPでも間違いではないと思います。

bはpingですから、ICMPです。

cはSNMPでいいでしょう。

dはしきい値です。

eはエージェントです。

(解答)  

[a]:自動探索

[b]:ICMP

[a]:SNMP

[a]:しきい値

[a]:エージェント

(2)R社ではクライアントを障害検知の対象にしていない。その理由を二つ挙げ、それ
ぞれ30字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

理由を問われています。

クライアントをキーワードに探してみましょう。

>省電力化のため、使用していないクライアントの電源は切っている。

これが一つ目の問題ですね。

>センタと全国に敷か所ある支店間
>大阪支店のクライアント数は、約50台である。

50台?数支店?そんなに面倒をみるんですか?

それも問題ですけど、さらに読んでいくと大きな問題があります。

>ネットワークの構成変更を伴わないクライアントの増設だけは、各部門で独自に行っても構わない
>ことになっている。

です。

(解答)  

・使用しないクライアントの電源は切っているため(22)

・クライアントの増設だけは、各部門で独自で行われているため。(28)

設問2 

T君の対応に関する次の問いに答えよ。

(1)どのような接続構成が問題であったのか。問題点を25字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

問題点を問われています。

S氏はどうしたんでしょう?

HUB110に付いてたPCをはずしてHUBを追加しました。

で、T君は”困りますね”と言いました。

新人のT君が”困りますね”という口の聞き方をするのがまた問題なのですが、それはいいとして、、、

使用しているのは全てリピータHUBです。

HUBの接続段数を超えたためでいいでしょう。

(解答)  

・HUBの多段接続数が5になり、制限数4を超える点(24)

(2)クライアントをハブに接続するケーブルの結線は図2のようになっている。ハブ同
士を接続する場合の結線を解答欄に図示せよ。


図2 ケーブルの結線状況

図示問題です。

HUB同士の接続ですから、クロスにしてやる必要があります。

使用しているのは1,3と2,6です。4,5、7,8は音声通信のために使用します。

(解答)  

設問3 

パケット分析に関する次の問いに答えよ。

(1)収集したパケットから、クライアント1が送受信したものを抽出するには、どのよ
うにすべきか
を、30字以内で述べよ。

・何を問われてるかをしっかり確認しましょう。(何を問われているかにマーキング!)

どのようにすべきかを問われています。

クライアント1が送受信したものは、

・送信元又はあて先MACアドレスがクライアント1のもの

もう一つ、

・あて先MACアドレスがブロードキャストのものです。

(解答)  

あて先,送信元MACアドレスがクライアント1のものを抽出する。(30)

・・・ブロードキャストについてまで書けないです(字余り)

(2)情報系サーバ、支店サーバのアドレス解決を目的としたARPパケットについて、
記入済の表記に従って表の空欄を埋めよ

(解答)  

  情報系サーバヘのping投入時 支店サーバヘのping投入時
ARP要求 ARP応答 ARP要求  ARP応答
MAC
ヘッダ
あて先アドレス ff-ff-ff-ff-ff-ff  40-00-00-99-99-99  ff-ff-ff-ff-ff-ff  40-00-00-99-99-99
送信元アドレス 40-00-00-99-99-99 40-00-00-AA-AA-AA 40-00-00-99-99-99 40-00-00-22-22-22
ARP
メッセージ
目標IPアドレス 172.17.0.254  172.17.0.101  172.17.0.1  172.17.0.101
 送信元IPアドレス  172.17.0.101  172.17.0.254  172.17.0.101 172.17.0.1
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