まず、【 c 】〜【 f
】のスイッチングHUBの性能から考えてみましょう。
【 c 】の
>CSMA/CDの【
c 】を防ぐため
は、コリジョン、または衝突が入ります。
これはいいですね。
【 d 】〜【 f 】
復習も兼ねまして、マスタリングTCP/IP
P.89を見て下さい。
Ethernetフレームが2つ並んでいます。
上がDIX、下が元祖のIEEE802.3フレームです。
今はほとんどがDIXです。
あて先
MACアドレス |
送信元
MACアドレス |
タイプ |
データ |
FCS |
6バイト |
6バイト |
2バイト |
46〜1500バイト |
4バイト |
合計で64バイト〜1518バイト |
図 DIX Ethernetフレームフォーマット
1フレームのデータ量をビット換算しましょう。
512ビット〜12144ビットです。
さらにEthernetでは微妙な同期を合わせるためにプリアンブルが先頭に8バイト付いてきます。
プリアンブルでは「10101010・・・」を繰返して送信元の刻みを送信先に知らせます。
本文のように10BASE-Tを使用していると、転送速度は10Mビット/秒です。
プリアンブルは 1ビット / 10M(ビット/秒) =
0.1マイクロ秒
もし、プリアンブルが無ければ、0.1マイクロ秒で刻める同期がお互い必要になってきます。
プリアンブルは8バイトもあるので、全体から占める割合が高いです。効率を悪くしています。
しかし、それをしないと、LANボード、LANカードに高い精度の周波数調整が必要になるので
値段が高くなります 。
・・・ということで、【 d
】にはプリアンブルが入ります。
また、Ethernetでは、連続転送が出来ませんでした。(HDLC、ATMは出来ます)
フレームとフレームの間にIFG(Inter Frame
Gap)を12バイト付けます。
では、これらと10BASE-Tを使うとして時間換算してみましょう。
|
プリアンブル |
フレーム |
IFG |
|
8バイト |
64バイト〜1518バイト |
12バイト |
ビット換算 |
64ビット |
512ビット〜12144ビット |
96ビット |
転送時間 |
6.4μs |
51.2μs〜1214.4μs |
9.6μs |
つまり、最小フレーム長64バイトでは1パケットの転送時間は、
6.4+51.2で57.6μsになります・・・【 e 】
これにIFGの9.6秒を足して 67.2μs。
1秒に送れるパケット数は、 1(s)/
67.2(μs/パケット) = 148,880.9パケット/秒になります。
・・・【 f 】
これは、平成10年の午後2の問題ですが、1年後の平成11年の午後2でも同じような問題が出ました。
平成11年午後2問2 設問4
【 a 】〜【 e
】はこの説明を見ただけで解けます。解いてみてください。
この問題では
>最小フレーム長は、64バイトのデータ部分と・・・
と書いてくれてますが、
平成11年では、
>(d)IEEE802.3最小フレームを転送する時間は、【 l 】マイクロ秒
と、いきなり書かれています。知ってて当然ということです。問題は進化していってます。
このように、去年でたから今年は出るか?と考えますと、答えは出ます。
そして、さらに発展して出題されます。
スイッチングHUBの性能の問題も、平成10年ではワイヤスピードを求めるまででしたが、
11年では、
>フォワーデイング処理能力で十分かどうか答えよ。
と出ています。
これに関連付けて、平成11年午後2問2をやりましょう
☆ 理論最大負荷
表2
ポート構成に注目してください。
ポート構成 |
10BASE-T又は100BASE-TX:12ポート |
10BASE-T又は100BASE-TX:2ポート
10BASE-T
:12ポート |
100Mbpsで12ポートから入ってきます。
入ってくるフレームの構成は10BASEでも100BASEでも一緒です。
何が変わるかといいますと、 転送時間が変わってきます。
ここで問題です。
10Mbpsでは 14,880.9ppsでした。
100Mbpsの場合と1Gbpsの場合を求めてみましょう。
100Mbpsでは148,810pps、1Gbpsでは1,488,095ppsですね。
100Mbpsでのワイヤスピードは148,810ppsです。
理論上最悪の負荷値は
148,810×12=1,785,720ppsになります。
これが十分か十分でないかと言うと、
表2を見てください。
フォワーデイング速度 |
各ポート :ワイヤスピード
システム全体:1,280,000PPS |
公表なし |
このスイッチングHUBは1,280,000ppsしか処理できないので
1,785,720pps > 1,280,000pps
で十分でないということになります。
ついでに、d,e,fの穴埋めもやってみましょう。 >各ポートでの同時通信が発生した場合、【 d
】の危険性があるね。
処理しきれないことをd=ブロッキングといいます。
>一つはポートごとに用意されている【 e=パケットバッファ
】によって、転送データは一時的に蓄えられます。
一杯になったらバックプレッシャーです。
CSMA/CDはコリジョンを検出すればパケットを出すのを止めました。
バックプレッシャはパケットバッファが一杯になったら強制的に「衝突した」と情報を流し、送信を止めさせます。
>全二重接続時は利用できないという問題があります。
なぜ?
全二重では衝突が起きないためです。
全二重ではIEEE802.3xが用意されていて、ポーズ信号(そろそろパケットバッファが一杯になるので
送信を控えてください)を出します。
☆☆☆
このように、平成10年、平成11年と出ていて、発展してます。
つまり、平成12年では表2で
・バックプレーン
・ロードシェアード
・ストア&フォワード
・VLAN
・フロー制御
この辺りが怪しいです。マスタリングTCP/IP
P.101〜105をよく読んでおいて下さい。
何度も言いましたが、昨年でたからといって、今年でないだろうという考えは止めて下さい。
☆
スイッチングHUBの方式にはストア&フォワードとカットスルーの2種類があります。
今はストア&フォワードがメインです。カットスルーの方がスループットいいのになぜでしょう?
カットスルーには致命的な問題があるからです。調べて置いてください。
☆ スパニングツリー ・・・ これも出ています。 マスタリングTCP/IP
P.104で紹介されているしくみをチェックです。 マスタリングTCP/IP
P.105にはIEEE802.1Qと言うのがあります。 今年の試験では、ワイヤスピード
148,810pps、Ethernetフレームの最小フレーム長64バイトは常識です。 ********** では平成10年に戻りましょう。 【
c 】【 d 】【 e 】【 f 】はやりました。 本文中の数字を確認しましょう。 >実効速度は約7.6Mビット/秒以上を確保できる。 とあります。その数字の根拠は? 実効速度=通信速度×伝送効率です。 伝送効率=実効速度/通信速度
= 7.6/10= 0.76 伝送効率=必要なデータ /
全体のデータです。 全体は67.2μsです。これに0.76を掛けてみて下さい。 67.2×0.76=51.072
・・・見覚えがありますね。最小フレーム長です。これが根拠です。 あと、約7.6Mビット/秒以上この”以上”の意味、、、この辺も今年はクサイです。 逆に最大フレーム長では伝送効率はどうなるでしょう? 12144/(12144+64+96)=0.987です。 【a】【b】 >B電源の瞬断対策(【
a 】の導入)などの信頼性向上対策が必要であると考えた。 >W3S2のファイルヘのアクセス時間が【 b 】なったり、転送の中断が多くなったりすると想定される。 【a】はUPS、【
b 】は遅くなったりとか悪くなったり・・・です。 【
g 】 >A ユーザのWWWブラウザは、【 g 】というプロトコルで振分けサーバにアクセスする。 【
g 】は振り分けサーバの方式です。 ブラウザですから、HTTPです。 平成11年午後2問2にも振り分けサーバが出ています。 目的は2つあります。負荷分散と二重化です。 |