設問1
FAXサーバに関する次の問いに答えよ。
(1)APサーバからのFAXデータを配信するという基本機能以外に、A社の求めるFAX
サーバの機能用件を三つ挙げ、それぞれ30字以内で述べよ。
何を問われているかにチェック!
機能要件を3つです。
"基本機能以外に"も重要ですね。
FAXの機能をKeywordに本文を見てみましょう。
表2の下ですね。
@公衆電話網を経由して取引先のFAXへ発注帳票を配信する。
A夜間配信の発注帳票:発注帳票を順次各取引先のFAXに配信し
B昼間配信の発注帳票:購買担当者が昼間のオンライン処理で強制出力指示をしたときに、
個別に作成される。
CFAXサーバからのFAX配信が失敗時、自動的に規定回数(3回程度)の再配信を試みる。
Dそれでも配信ができない場合、購買担当者あてに不達の帳票があったことを電子メールで通知
E配信日を含めて5日間は、同じ発注帳票のイメージデータをFAXサーバから再配信できなければ
ならない。
FAXサーバをKeywordに拾ってみたら、6つありました。
この中で@は問題文で言っている基本機能でしょう。
のこりで機能3つと考えると、A、Bは、夜間発信機能、昼間発信機能、・・・ちょっと弱い気がします。
C、D、Eでそれぞれ機能として扱えそうですので、
それぞれ
C:
FAX配信失敗時、自動的に規定
回数の再配信を試みる機能(27)
D:
再配信失敗時、不達帳票があった
ことを電子メールで通知する機能(30)
E:
発注帳票のイメージデータを数日
間、保存しておく機能(25)
|
(Tomの解答例)
FAX配信失敗時、自動的に規定
回数の再配信を試みる機能(27)
再配信失敗時、不達帳票があった
ことを電子メールで通知する機能(30)
発注帳票のイメージデータを数日
間、保存しておく機能(25)
(2)本文中の【ア】〜【ク】に入れる適切な数値を答えよ。答えが小数になる場合
には、小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めよ。
計算問題です。一つの計算ミスが全体に及ぶ可能性があるので、慎重にやりましょう!
四捨五入の位置には注意しましょう。それで減点になったらもったいないです。
【ア】
>東京地区における夜間配信の発注帳票は、【ア】枚/日
表2を見れば書いていますね。
同一市内:500枚/日、隣接市内:200枚/日、200kmまで:200枚/日
ですから、500 + 200 + 200 = 900枚/日
ですね。
【イ】
>東京地区における夜間配信の発注帳票は、【イ】時間以内で配信する。
これのKeywordは、
>FAXサーバは、発注帳票を順次各取引先のFAXに配信し、2:00〜7:00にその配信を
完了させる。
ですから、7 - 2 = 5時間ですね。
【ウ】
・>FAXサーバには【ウ】回線分のFAXインタフェースが必要
・>待ち行列モデルとしてM/M/【ウ】のモデル
・>呼量を(1/【ウ】)とした場合
・>表5 【ウ】回線の内線を、・・・
一杯出てきますね。
とりあえず、一番最初の
>FAXサーバには【ウ】回線分のFAXインタフェースが必要
で考えてみましょうか。
通信時間:60秒/枚(一定)。・・・@
帳票数 :【 ア 】×1.2 = 900 × 1.2 = 1080枚/日
1080枚を【イ】=5時間で配布する必要があるので、
5×3600 / 1080 = 16.67秒/枚・・・A
のペースで配布する必要がある。
@、Aから、必要な回線数は
60 / 16.67 = 3.599 => 4回線必要
残りの【ウ】は4回線が決まれば決まるものなので、吟味できませんね。
【エ】
>昼間配信では、最繁時に【エ】枚/時の呼量がある。
呼量の計算ですね。
最繁時の呼量= 全体の呼量(枚/日) × ある単位時間での集中率
ですから、
全体の呼量:40+10+10=60
集中率 :0.5
で
最繁時の呼量= 60 × 0.5 = 30(枚/時)
になります。
【オ】
>最繁時の呼量は【オ】アーランとなる。
今度は、平均通信時間を60秒/枚とした時の、FAXが回線を占有している割合を計算します。
30/3600(枚/秒) × 60(秒/枚) = 0.5(アーラン)
【カ】
>呼量を(1/【ウ】)とした場合のM/M/1における平均待ち時間【カ】秒
今度は待ち行列です。
使う式は一つ・・・ Tw=(ρ / (1-ρ))×Ts ですね。
呼量は本文より、0.5(アーラン)×1.2/4 = 0.15(アーラン) ・・・ これが利用率ρになります。
サービス時間 Tsは、60秒/枚です。
つまり、平均待ち時間 Tw = (0.15 / (1-0.15) ) × 60 = 10.588秒
>小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めよ
ですから、
10.6秒
ですね。
【キ】
>磁気ディスクに関しては、FAXサーバのデータ領域に、東阪合わせて【キ】枚の帳
>票を格納する必要がある。
格納する必要のある帳票は何日分だったでしょう?
>配信日を含めて5日間
ですね。
では、1日あたり格納しておく必要がある帳票の数といいますと、
表2の"合計"ですね。
1,920枚です。
ですから、1,920(枚/日) × 5(日) = 9,600(枚)
になります。
【ク】
>FAXサーバは1台とし、しかも基本構成を採用した場合、計算上、
>帳票1枚当たり【ク】×10^3バイトのディスク容量が割当て可能である。
FAXサーバは1台の容量はいくらでしょうか。
表3より、1.5×10^9バイトですね。
これを9,600等分するわけですから、
1.5×10^9バイト / 9.6 × 10^3 = 0.15625 × 10^6 バイト
= 156.25 × 10^3バイト
>小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めよ
ですから、
156.3 × 10^3(バイト)
ですね。
|
(Tomの解答例)
【ア】:900(枚/日)
【イ】:5(時間)
【ウ】:4(回線)
【エ】:30(枚/時)
【オ】:0.5(アーラン)
【カ】:8.6(秒)
【キ】:9,600(枚)
【ク】:156.3 (× 10^3 バイト)
設問2
FAXサーバ設置案に関する次の問いに答えよ。
(1)巻末付表を参照して、本文中の【ケ】、【サ】に入れる適切な数値を答えよ。
(Tomの解答例)
【ケ】:0.005
【サ】:1
(2)本文中の【コ】、【シ】、【ス】に入れる適切な字句を答えよ。
また穴埋めですね。
【コ】
> 表4の中継回線を利用する【コ】案の場合、昼間配信の最繁時が表4の最繁時と重なった場合
> を考えると、その時間帯の中継回線の呼損率を0.05以下にするためには、【サ=1
】回線の
> 増設が必要である。
図1の東阪設置案、図2の集中設定案どっちが、中継回線に余裕が無いかというと、、、
図を見比べたら分かりますね。
"集中設定"案です。
【シ】
【ス】
>【シ】案では、東阪間のFAXデータ転送は【ス】チャネルを利用する。
穴だらけで何のことか分かりません。
【コ】が集中設定案ですから、
【シ】は何となく東阪設置案というのは分かります。
【ス】はどうでしょう。
表1の
@音声用チャネル(PBX中継線)
Aホスト通信用チャネル
BTCP/IP用チャネル
C制御用チャネル
どれかです。
ここで、東阪設置案と、集中設置案でのデータの流れを考えてみましょう。
図1-1 集中設置案での信号の流れ
青色がAPサーバ=FAXサーバ間です。
ここはどんなインターフェースだったでしょうか? 表3を見ると、”TCP/IPインターフェース"と書いてあります。
赤色はFAX信号ですね。
集中設置案では、高速デジタル回線は赤色なので、音声用チャネルと基本的に使用します。
一方、東阪設置案ではどうでしょうか?
図1-2 東阪設置案での信号の流れ
今度は青色です。青色はTCP/IPですので、【ス】はTCP/IPチャネルでいいですね。
|
(Tomの解答例)
【コ】集中設定(案)
【シ】東阪設置(案)
【ス】TCP/IP(チャネル)
(3)【セ】に入れる適切な数値を答えよ。答えが小数になる場合には、小数第1位を
切り上げて整数で答えよ。
計算問題です。一つの計算ミスが全体に及ぶ可能性があるので、慎重にやりましょう!
四捨五入の位置には注意しましょう。それで減点になったらもったいないです。
>APサーバからFAXサーバへ夜間配信のFAXデータを決められた時間内に転送するためには、
>常に【セ】kビット/秒以上の通信速度が東阪間に必要になる。
APサーバからFAXサーバへの夜間転送は何時間以内だったでしょう?
>2:00〜3:00にFAXサーバへ転送される。
ですから、1時間以内ですね。
データ量は900枚、1枚あたりの容量は40×10^3バイト、伝送効率は70%です。
ここで、転送速度をxとすると、
転送時間 ≧= データ量 ×
1枚あたりの容量 × ビット、バイト換算 /
(転送速度(x) × 伝送効率)
転送速度(x) ≦= データ量 × 1枚あたりの容量 ×
ビット、バイト換算 / (転送時間 × 伝送効率)
≦ 900 × 40×10^3 × 8 /(3600 × 0.7)
≦ 115kビット/秒
|
(Tomの解答例)
115(kビット/秒)
(4)【シ】案が現行ネットワークで実現可能と判断するために、C君は現行ネットワ
ークのどのような利用状況を調査したと考えられるかを30字以内で述べよ。
どうやら、C君は東阪設置案がいい!と言いたいみたいです。
そのためには、何か調査が必要だと感じているようですね。
ネットワーク、利用状況をKeywordに探してみましょう。
>その後、C君は総務部との検討結果をふまえ、現行ネットワークの利用状況を調査し、
>【シ】案も現行ネットワークのままで実現可能であることを確認した。
この文ですね。
どこの利用状況?いつの利用状況でしょう?
東阪設置案では、今まで別の目的でTCP/IPチャネルを使用していました。
それを、夜間はFAX送信用として使おうとしています。
いままで、どのような利用をしているのか調査しておく必要がありますね。
|
(Tomの解答例)
夜間におけるTCP/IP用チャネルの現状の利用状況(25)
(5)サーバ集中設置案を選択した理由のうち、導入コスト要因(表5)以外のA社にと
ってのメリットを30字以内で述べよ。
何を問われているかにチェック!メリットを問われています。
サーバ集中設置案のメリットについて、コスト”以外”で見つけましょう。
比較と言えば、昨日の運勢安心計画です。
@機能性
使える機能は同じ
A運用性
管理者への訓練、利用者への教育、マニュアル作り。。。
>大阪支社は大阪地区を統括する拠点であるが、システム要員はいない。
=>システム要員がいる東京で集中管理が出来る。
=>大阪にシステム要員として早急に訓練する必要が無い。
B性能
どちらも、昼間、夜間とも帯域が足りている
C安全性
安全性といえばSecurity。盗聴、改ざん、なりすましがKeywordです。
集中管理案と東阪設置案の違いは
FAXデータが東阪間を通るかどうかです。でも専用回線を機密性は確保していると考えられそうですね。
D信頼性
信頼性といえば稼働率です。FAXサーバは集中設置案では1コ、東阪設置案では2コで運営します。
もし、東京にあるFAXサーバが故障した場合は、東阪設置案の時だけ、大阪支店で運営可能ですね。
これは、東阪設置案のメリットになります。
E経済性
これは、表5にも書かれてますが、集中設置案の方が安価でメリットがありますね。
F拡張性
もし、名古屋支店が出来て、同様のシステムを導入したら?
FAXサーバの設定は集中設置案の方が、東京支店だけなのでラクです。
保存データ用の記憶装置も継ぎ足すだけなので、そんなに問題はなさそうですね。
FAXのトラフィックが上がった時に対応しやすいのは?
東京支店出口がなんらかのボトルネックになりそうな気がします。
|
(Tomの解答例)
大阪支店にシステム要員を早急に
訓練する必要が無い点(25)
設問3
導入作業スケジュールに関する次の問いに答えよ。
(1) 図3の作業分担から見て、導入チームから運用チームへの引渡しは何月何日から何
月何日までの間に行えばよいかを答えよ。
"図3を見て"と書いていますので、図3が憲法です。
これを全ての基本として考えましょう。
2.導入スケジュールから、
・1999年9月13日から購買部主体の業務運用テストを開始
・1999年10月1日から本番稼動
3.作業分担から、
・導入チームは、業務運用テストまでに運用チームに引き渡す。
・導入チームは、設計・環境設定を担当
・導入チームは、設計・環境設定の関連作業を担当
・導入チームには、音声系ネットワーク変更のため、総務部も参加。
これらから、9月12日までに引き渡す必要がありますね。
しかし、いつから?というのはこれだけでは分かりません。
表6のスケジュールを見てみましょう
2.6.3 一斉配信テストが8/16〜8/29に行われます。
これが終ってから引渡しになりますね。
|
(Tomの解答例)
8月30日から9月12日まで
(2)一斉配信テストに副担当として参加する購買部の役割を20字以内で述べよ。
何を問われているかにチェック!購買部の役割について問われています。
一斉配信テストは取引先に送ります。
FAXが正常に届けば問題ないんですが、もし届かなかったら。。。
・FAXの調子が悪いのか?
・通信の調子が悪いのか?
いろいろ調査しなければいけません。
取引先にいろいろ調査するのは、購買部の方がいいですよね?
|
(Tomの解答例)
以上配信時における取引先との連絡担当(18)
設問4
システム設計書に関する次の問いに答えよ。
(1)システム設計書に盛り込むべき内容で、音声系ネットワークに関係する事項を三つ
挙げ、それぞれ20字以内で述べよ。
何を問われているかにチェック!
関係する事項について問われています。
・システム設計書に盛り込むべき内容
・音声系ネットワークに関する
この条件も重要ですね。
音声系ネットワークについてKeywordを拾うと、
>電話関連の現行ネットワーク(以下、音声系ネットワークという)設備
>総務部が管理
>表4 音声系ネットワークの利用状況
>現在の局線数には余裕がある
>夜間配信については、現行の局線数で十分である。
>中継回線についてはあまり余裕がない。
>集中設置案では、1回線の増設が必要である。・・・不要になっているホスト通信用チャネルを音声用チャネルに変更
システム設計書にはどういったものを書くべきでしょうか?
>最初にC君が作成するシステム設計書(表6の1.1項)には、各機器の設計に必要な項目をまとめたもので
>る。各機器担当はシステム設計書を基に、担当する機器に関連した設計と環境設定をうことになっている。
ここに丁寧に書いてくれてます。
機器に関連する設計と環境設定を行うための指示書を作ってあげればいいわけですね。
|
(Tomの解答例)
・現行の音声系ネットワークの利用状況(17)
・A社における呼損率の基準値(13)
・高速ディジタル回線のチャネル割り当て状況(20)
(2)システム設計書に盛り込むべき内容で、FAXサーバに関係する事項を三つ挙げ、
それぞれ20字以内で述べよ。
今度はFAXサーバについてですね。
[小口発注システム]に書かれている、この文書から回答を作ってみました。
>FAXサーバは、自動的に規定回数(3回程度)の再配信を試みる。それでも配信ができな
>い場合、FAXサーバは、購買担当者あてに不達の帳票があったことを電子メールで通知
>し、購買担当者は、別の手段で取引先に連絡を行う。
>一度配信した発注帳票を、取引先からの依頼で再配信する場合がある。配信日を含め
>て5日間は、同じ発注帳票のイメージデータをFAXサーバから再配信できなければなら
>ない。
|
(Tomの解答例)
再配信を自動的に試みる規定回数のを設定(19)
不達帳票があったことを通知あて先を設定(19)
発信済みの発注帳票の保存期間を設定する(19)
設問5
本文中の内容を前提とし、最初の一斉配信テストをどのように実施したらよいかを
100字以内で述べよ。答えには、テストに要する時間の大まかな推定、実施する時間帯、
A社の業務に影響を与えない根拠を盛り込むこと。
まず、”本文中の内容を前提とし”と書かれているので、本文中の内容を
整理しておきましょう。
[一斉配信テストの計画]に下記が書かれています。
>最初の一斉配信テストは、ほかの作業との関係で、A社が通常の業務を行っている2
>日間に行わなければならない。4,000帳票の一斉配備は、設計の前提とした夜間配信量の
>2.2日分に相当する。
帳票数:4,000帳票(上記本文より)
計算で求めた帳票数は? 1,800帳票でした。
4,000 / 1,800 = 2.222
本文の2.2日分とはこのことですね。
では、この4,000帳票を送る際のテスト時間は何時間になるでしょうか?
2.2日分 × 1.05(再送分) = 2.31日分
夜間配信は1日あたり5時間でしたので、
2.31日分 × 5時間/日 = 12時間必要。
残りの前提としては、
平日に行う・・・特別に全く稼動していない「テスト日」を作らない。
業務に影響なし・・・残業してる人に影響があってもいいの?は書かれてないので、定時後OKってことでしょう。
|
(Tomの解答例)
テストに要する時間は夜間配信の2.2日分
で5%の再配信を見込み、1日5時間配信であ
るので、約12時間。業務に影響を与えないで
かつ、平日に実施する必要がある。従って、業
務終了後の18時から翌朝6時までの時間に実施。
(99)
|