(マスタリングTCP/IP 第3版 P.136)
(標準LAN教科書(上)改訂第3版 P.303)
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LANでは、Network機器(PC,Routerなど)同士の通信をLAN cardなどに焼き付けられている
MAC(Multimedia Access Control)Addressを使用して行います。
しかし、送信元のNetwork機器はあて先のIP Addressは知ってますが、MAC
Address
は知りません。ですから、何らかの方法で、調べる必要があります。
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実社会を例にすると。。。(Tom的フィクション)
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たとえば、技術3課の庶務のお姉さんが、上司の人に「設計4課に行って、Printerの設計担当さんに
封筒を届けて」と頼まれたとしましょう。
庶務のお姉さんは、設計4課の場所を聞きながら、なんとか部屋まで辿り着きました。
でも、その庶務のお姉さんは”Printerの設計担当”さんがどの人か分かりません。
(1)設計4課の部屋で大きな声で「Printerの設計担当さんって誰ですか?」と聞いてみる。
(2)一人一人「あなたがPrinterの設計担当さんですか?」と聞いて回る。
(1)、(2)どちらにせよ、全員を対象に聞いてまわりますよね。
それを聞いていた、田中さんが「私ですよ」と答えてくれました。
この地点で庶務お姉さんは Printer設計担当=田中さんということを知ります。
そして、庶務のお姉さんは、封筒を届け、お仕事は完了です。
もし、また上司の人に「Printerの設計担当さんに届けて」と言われても
今度は、全員に聞いて回ったりしなくてもいいでしょう。
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Ethernetの世界でも同じようなことをしています。
上の例は庶務お姉さんの封筒が通信Data、Printer設計担当がIP
Address、
田中さんがMAC Addressに該当します。
通信相手のIP Addressを知ってて、MAC Addressが分からない場合、
同じNetwork内の機器全て(Broadcast)に対して、
「IP Address "aaa.bbb.ccc.ddd" って誰ですか?」
と聞きます。
すると、IP Address "aaa.bbb.ccc.ddd"を持った機器は
「私ですよ。MAC Addressは何番ですよ」
と返事を返します。
返事を頂いたら、通信するとともに、ARP
Tableと呼ばれる
IP Address - MAC Address対応表に記憶させます。
この仕組みのことをARP((Address
Resolution Protocol)と言います。
★通信機器2台を使った実機実習
ここでは、通信機器2台とEthereal(Packet解析用Free SOFT)を使用します。
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(PC 〈TomPC〉)
(PC 〈TomSERVER〉)
IP Address 192.168.1.10
IP Address 192.168.1.11
MAC Address 00-07-95-c0-e2-13
MAC Address 00-90-99-5e-a6-cb |
上図の環境で、TomPCを使って実験します。
(1)ARP TableのClear
実験をする前に、庶務のお姉さんがPrinterの設計担当さんとは誰かを知っていれば、
実験にならないので、庶務のお姉さんの記憶を抹殺する必要があります。
まず、DOS プロンプトを立ち上げて、
C:\> arp -d
と入力して下さい。

これで、TomPC Aが持っているARP TableがClearされます。
(2)念のため ARP Tableの中身を確認
本当に、庶務お姉さんの記憶が抹殺されたか確認してみましょう。
C:\> arp -a
と入力して下さい。

なにも出てこなければ、ARP TableはClearされています。
(3)PC Bとの通信
ここで、庶務お姉さんにPrinterの設計担当さんのところに行ってもらいましょう。
C:\> ping 192.168.1.11
と入力して下さい。
pingとは、相手機器と通信確認する命令です。
正常に通信できたなら、このような画面になります。

(4)ARP Tableの確認
さあ、庶務お姉さんがPrinterの設計担当さんのところに行って帰ってきました。
庶務お姉さんは、Printerの設計担当さんが誰だか覚えているでしょうか?調べてみましょう。
先ほど入力した、ARP Tableの中身を調べる命令
C:\> arp -a
と入力して下さい。

画面のように、「192.168.1.11のMAC Addressは00-90-99-5e-a6-cbです」と出ましたか?
これがARPでの名前解決の仕組みなのです。
最後にEtherealでのCapture結果を見てみましょう。
3行目以降のICMPはpingのProtocolです。(これは実習3.pingで実習します)
その上にARPと書いていますね。
そこを注目してください。
庶務お姉さんがPrinterの設計担当さんを探す時に全員対象に聞いて回ると言いました。
ARPの送信先(Destination)も”FFFFFFFFFFFF”になってますね。
全てのbitが1 16進数にするとF はBroadcastを表します。
そしたら、送信元(source)であるTOMSERVER(IP
Address192.168.1.11)が
あて先(Destination)であるTomPC( IP Address192.168.1.10)に返答を返してますね。
なんとなく仕組みが理解できましたでしょうか?
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